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裏東京案内人(2012年3月)

この街で生まれ、暮らして、随分と時が経った。東京とも長い付き合いである。いまだに飽きることはない。まるで、ヴィンテージのギブソンハミングバードが弾き出す凛とした音塊やラックスマンの真空管アンプが増幅する滋味深く、芳醇な音色のようだ。かのアル・クーパーは「紐育市(お前は女さ)」と、ニューヨークに愛を込めて、歌った。東京を歌った歌は数多い。ただ、生粋の東京人が歌ったものは少ないように思う。何も大東京へ立ち向かわなくてもいいような気がする。

東京論らしきものも時々、この日記などに書き込むこともあるが、最近、実感するのは、この街を楽しみながら、同時に、東京の魅力を少しでも伝えることができたらということ。いま東京で何が起こっているか、現代の“断腸亭日乗”や“東京物語”を活写できればと思っている。勿論、そんな大層なものではないのはわかっているが、少しでも書き留めることで、この街の“風俗”を伝えていきたい。

考えてみたら、私のブログには“ナヴィ!”という言葉がついている。意識して、つけたわけではないが、自ずと案内や引率をする役割みたいなものを期待され、担わざるをえないようにも感じている。

かつて、『歌舞伎町案内人』(李 小牧著・角川文庫)という本があった。某アマゾンのデータベースを丸写しすると「アジア最大の歓楽街、新宿歌舞伎町。飲食店と風俗店がひしめき合い、ヤクザと中国マフィアが暗躍するこの欲望と狂気の街に、李小牧は十四年間立ち続けている。日本語、北京語、広東語、湖南語を自在に操るこの男の職業は『案内人』。ヤクザを後ろ盾に、刑事を友に、変貌を続ける歌舞伎町地下社会を驚異的なしぶとさで生き抜いてきた李が明らかにする真実とは!? 衝撃のノンフィクション。」となる。歌舞伎町の案内人の生き様を描いたもので、随分前だが、大きな話題にもなった。

そういう点でいったら、さしずめ、私は「裏東京案内人」か。東京の裏を知りたいという人達が私を訪ねてくる。情報喫茶(わかる人にはわかると思います!)ではないが、この世界の情報を知りたい、案内してもらいたいという方が増えている。中には、“詳細希望!”、“システムは?”などという、一言だけの、とてつもない失礼なメールもくるが、そういう輩は、誠意を持って、丁寧に無視をさせていただく。

以前から、そのような要望は多く、実際にハプニングバーやカップル喫茶などを案内させていただいていた。ところがここに来て、その依頼が急増している。かの“3・11以降”ではないが、いま、行っておかないと、一生、後悔してしまう、そんな気持ちが突き動かしているようだ。

昨年から今年にかけて、ハプニングバー、カップル喫茶、パーティ、オフ会など、毎週末、どこかへ出掛けているような気もする。つい先日も知り合いが主催したパーティに、私のブログの読者だという妙齢の女性を引率したばかり。こじんまりとしたものだが、その分、私の仕事(段取りや整理、後片付け、そして監視ではなく、看視!?)も少なく、話す時間も多かった。思わず、会話も弾み、久しぶりに毒も吐かせていただいた(笑)。

案内や引率をする限り、“安全に安心して楽しく”を心掛けている。何があっても同行者へ嫌な思いをさせない、楽しんでもらいたいという気持ちでいる。だから、そのためにはガードマンに徹することもある。自ら楽しむより、相手が楽しむことが優先。勿論、楽しんでもらうことが私の楽しみでもある。この辺は、私が関わるサークルのスタンスと、あまり変わりがない。

安全に安心して楽しんでいただくためには、安全な場所へお連れすることも大事だ。そのための下調べは済んでいるし、そんな情報は自然と回ってくる。この世界、広いようで、狭い。直接、知り合いでなくても知り合いの知り合いであることが多く、そこから口コミで広がっていくのだ。特に私のようにこの世界のコミュニティをSNSで作成していたり、大人のラブ&セックスをお教えする学校などをやっていると、噂や情報が自然と流通していくもの。その中から、優良な案件を取捨選択すればいいわけだ。そういう意味では外れは少ない。“裏東京案内人”などと自認できるのは、そのような素地があってこそ。私ならということで、信頼して、案内役を任せてくれるのだ。

ハプニングバーやカップル喫茶、パーティなどとともに、このところ多いのが、いわゆるラブ&セックスの講習会への案内や引率である。私自身、「遊びの学校」に関わっているが、その関係から同じような志を持つ、勉強仲間が増えていき、私達以外にも実に魅力的で精力的な講習会や講座などが開催されていることを知った。

交換留学生(夫婦交換ではない!)ではないが、自由に学校を行き来していただいている。勿論、私自身も積極的に受講させていただいている。以前のようにテキストやメッソッドを法外が額で売りつけるようなセミナーなどではなく、ちゃんとラブ&セックスを学べる(というのもおかしな表現だが)ものが増殖しているのだ。料理や裁縫などの家庭科、文学や映画、音楽などの文化活動、散歩やガーデニングなどの趣味、経理やパソコンなどの資格取得だけでなく、ラブ&セックスを学ぶカルチャー・スクールが隆盛する時代に来ているのかもしれない。やがて、月曜日の朝刊のチラシに、様々なカルチャー・スクールの告知とともに、さりげなく、私達のようなカルチャー・スクールの告知が入るようになるだろう(な、わけないか)。

私としても案内や引率する先が少し増えたという感じだが、その経験が触媒や糧となり、新たな知恵や知識、娯楽や快感を得ていただければ、こんな嬉しいことはない。案内人冥利に尽きる。そんなわけで、夜毎に裏の東京案内人は、裏東京を暗躍し続ける――。


※本原稿はアメーバブログ「グループセックス・ナヴィ!」の2012年3月に書かれた日記からの転載になります。


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  1. 2012/03/16(金) 13:40:24|
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